エンリコ・フェルミ大先生による”偉大な将軍”の定義
エンリコ・フェルミという大物理学者がいる。あのファインマンですら「皆がわからないことをぱっと計算できることにかけては自信があったのだが、フェルミは自分がすぐには検討つかないことさえぱっと計算できる」、というような話が”ご冗談でしょう、ファインマンさん”にも載っていた。
有名なのはフェルミ問題(フェルミ推定とも)と今呼ばれているもので、オリジナルは”シカゴにピアノの調律師は何人いるか?”というもの。今ではGoogleの試験に使われたりしてますね。
あとは原爆の実験時に爆風で名刺を破った紙片がどれだけ飛ぶかを見て、原爆の威力を相当正確に推定したとか、逸話は数限りなくあります。
が、私がずっと前にどこかのサイトで読んで、最近見当たらなくて、元ネタを探してたものがあって、それをようやく見つけた。
これ↓の文献[1]”W.E. Deming, “Out of the crisis” (MIT, Cambridge, 1986).”
http://arxiv.org/ftp/physics/papers/0607/0607109.pdf
マンハッタンプロジェクト(原爆開発計画)の最中、フェルミはレスリーグローブズ将軍にこう尋ねた。「”偉大な”将軍の定義とは何かね?」将軍は「うーん、続けて5回の戦闘に勝つことでしょうな。」。フェルミはさらに「ではどのくらいの将軍が”偉大”なのか?」と尋ね、将軍は、「100人のうち3人くらいでしょうな。」と答えた。
フェルミは推定した。「戦闘というものが1/2の確率で勝ち負けが決まるとしよう。すると、5回連続で勝つ確率は、(1/2)^5=1/32。 つまり100人のうち3人、というのは将軍、正しいね。才気で決まるのではなく、数学的確率だ。」
フェルミらしい、、、
ちなみにフェルミの名前のついた物理・数学の法則はめちゃくちゃあります。
http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_things_named_after_Enrico_Fermi
« グリコ プリッツのCMでドラムをたたいている女性はシシド・カフカさん。/ニューシングル、MUSICのCMも流れてます。 | トップページ | emobileのPocket WiFi GL01PがアップデートでUSBケーブル接続になったが! »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- #仮面ライダービルド 第32話の話数を表す数式は、結晶族点群が32種類あるということ!(2018.04.22)
- 信頼性(寿命)評価に使われる”ワイブル分布のパラメータの算出”をカシオの高精度計算サイトに自作式として作った。(2018.04.20)
- ポアソン分布の例で馬に蹴られて死んだ兵士の例がよく出るが、原典見て実際に計算してみた。(2018.04.19)
- #仮面ライダービルド 第31話の話数を表す数式はメルセンヌ素数!M5=2^5-1=31(2018.04.15)
- ラプラス方程式をある差分化で数値計算すると高木関数になる例(F((2i+1)/^(2k+1))=0.5*(F(i/2^k)+F((i+1/2^k)) + Ck)(2018.04.11)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/512682/56807023
この記事へのトラックバック一覧です: エンリコ・フェルミ大先生による”偉大な将軍”の定義:
« グリコ プリッツのCMでドラムをたたいている女性はシシド・カフカさん。/ニューシングル、MUSICのCMも流れてます。 | トップページ | emobileのPocket WiFi GL01PがアップデートでUSBケーブル接続になったが! »
コメント