解のない偏微分方程式
昔から微分方程式が大好き。常微分方程式よりも偏微分方程式、線形よりも非線形。
で解析的に解けないものを数値的に計算するのがさらに好きなんで、このブログでも
Excel VBAでルンゲクッタ8次のDormand & Princeとか、シンプレクティック8次とか、
2次元のTDGL方程式とか蔵本シバシンスキー方程式とかいろいろ計算している。
しかし、、、昔読んでショックを受けた記事がある。
それは”解のない偏微分方程式”がある、ということ。
その記事とは”数学・物理100の方程式”のコラムで一松 信さんが書かれていたもの。
”1958年にハンズ・レヴィ(Hans Lewy)が全く解のない偏微分方程式の実例を作った。”というもの。
http://en.wikipedia.org/wiki/Lewy's_example
にも記載がある。
偏微分方程式なんで、境界条件とかが不適切だから解がない、とかいうものとは全く違って、局所的にもなんの解もない、という。。。
レヴィの方程式はこんなの。
-∂u/∂x1 - i ∂u/∂x2 + 2i(x1+i x2) ∂u/∂x3=Φ'(x3)
*Φ’(x)はC∞級だが原点で解析的でない。
線形ですよ!単なる線形の方程式に何の解もないと、、、
こういうのは怖いし、一松さんはさらに、”こういう方程式を数値的に解くとなんか解らしいものが見える。そういうのが偽だとわかるセンスが必要”というようなことが書かれている。
ロジスティック方程式の中心差分でカオスが出ることと、この解のない偏微分方程式がこわい2大例題ですよ。
解説がこちらに詳しく書かれています。
http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/kokai-koza/takei.pdf
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