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2015年11月14日 (土)

NHK 数学ミステリー白熱教室~ラングランズ・プログラムへの招待~ 11/13の第1回「数学を“統一”する!」を見た。

エドワード・フレンケルさんが講義をするというので話題のシリーズ。
専門的な講義としては
なんかがありますが、これをどう素人向けに解説してくれるのか興味あるところ。

 

で第一回を録画したのをさっき見た。以下、速記メモ。長いよ。

 

---

 

 

カリフォルニア大学、バークレー校。

 

自由な校風で知られるこの大学に注目の研究者がいる。エドワード・フレンケル教授だ。

 

ラングランズ・プログラムに挑んでいる。数論、幾何学、解析学、など一見互いに無関係な分野が実はミステリアスなつながりがあることを証明しようとしている。

 

これが分かれば様々な数学の難問が解ける。

 

数学と物理学の間にも驚異のつながりがあると予想している。

 

さて、今回一般の学生から専門家までに向けた4回の講義を行うことになった。

 

おっとカップを手にもってぐるっとまわすというおなじみのあれをやっているぞ。

 

ガロア理論、フェルマーの定理、スーパーストリングまで登場予定とのこと。

 

あ、確かにイケメンだな。フレンケルさん。

 

数学の美しさや数学とは何か?について話すという。

 

第一回の今日は数学の大統一理論を紹介する。

 

こんにちは、みんな元気かい?

 

私はわくわくしている。みんなにもそうなってほしいね。

 

我々数学者は、数学がいかにエキサイティングかよく知っている。

 

このわくわくを共有したい。

 

君たちが思う数学と私の思う数学は、、、

 

ペンキ塗りとゴッホ作の”星月夜”のように違う。どちらも塗料をつかっているけど違う。

 

学校で教わる数学はペンキ塗りに似ていると。

 

数学はペンキ塗りじゃなくて偉大な画家の作品を楽しむのに近い。

 

ラングランズプログラムについて話したい。この50年で大発展を遂げた偉大な理論だ。

 

その前に、、、数学のことをもう少し紹介したい。

 

ガリレオ・ガリレイの言葉

 

「自然という書物は数学の言語で書かれている。その文字は三角形 円などの幾何学的な図形である。もし数学がなければ我々は自然をまったく理解できない 暗い迷宮を虚しく彷徨うようなものだ」

 

そう、確かに数学は自然を記述する。物理学の理論は常に書き換えられている。

 

ニュートンは重力の理論を作ったが、アインシュタインに書き換えられた。

 

もしかしたら君たちの誰かが書き換えるかも?

 

しかし数学の理論は物理と違う。

 

書き換えられることはない。永遠に。普遍なものだ。

 

ここでロシアのトルストイに触れる。もしトルストイが存在しなかったらアンナ・カレーニナなどの名作は存在しなかっただろう。

 

だが、数学は違う。ピタゴラスの定理。a^2+b^2=c^2.2500年前に誕生した定理だ。

 

でも、もしピタゴラスがいなかったら?別の誰かがこれを発見したはずだ。

 

実際に数多くの人が知っていたことが分かっている。

 

今でも子供が気づくかもしれない。。。

 

この定理が書き換えられることがある?a^2+b^2=c^3になる?そんなことはないだろ?

 

我々が生きている現実世界とは数学は違う、と考えている人もいる。

 

プラトンにまでさかのぼる考え方だ。

 

人間が作り出したものか?人間がいなくても普遍的なものか?はまだ答えはでていない。

 

もし、宇宙人に出会ったとする。あったことがある人もこの中にいるかも(笑、とちょっとギャグを飛ばして受けてる)。

 

彼らも同じ数学を持っているだろうか?

 

ケプラー186fなどの地球に似た惑星が発見され、知的生命体がいる可能性も出ている。

 

惑星ソラリスという映画見たことある?

 

惑星全体が一つの生命体なんだ。彼には数を発見することはできないだろう。一人しかいないから。人間はひとり、ふたりというので数を認識できる。ソラリスの数学は地球人の数学とは違う。

 

でも、、、フレンケルさんはソラリスでも数を発見できることを伝えたいという。

 

イチゴの写真だ。本物も持ってきている。

 

数を数えることを体験したい。どのイチゴも見た目が少しずつ違う。これを同じものとして1、2と数えるのは違和感がある?

 

と学生に数えてもらっている。って学生は食べてる(笑)。

 

でも整数を数を数えないで見つける方法がある。巻きつけ、という方法だ。

 

歯医者に褒められるように、今から糸ようじを使おうと思う(ちょくちょくジョーク挟んでくるな)。

 

というのは冗談で、糸を使って見せたいものがある。糸を時計回りに巻き付ける。1、2、3、4、巻きつけることで数を数えることができる。

 

マイナス1個のイチゴなんて見たことないよね?

 

反時計回りに巻き付ければマイナスになる。すべての整数が巻き付けで表せる。

 

知的生命体は糸を自分自身に巻き付ければいいんだ。

 

しかも級も巻き付けて包むことによって数えられる。

 

何重にも巻き付けられる。方向も二つある。

 

だからソラリスのような球状でボールのような生命体でも数を見つけられる。

 

この2種類の数え方は重要だ。

 

最初、一人しかいない人間には数は数えられないと思っただろ?でももう一つ方法があったんだ。

 

これが数学の奥深さだ。

 

数学の重要性には様々な理由がある。パソコン、スマホの裏側には様々なアルゴリズムがあり、すべて数学に結びついている。

 

でももう一つ、数学のミステリアスな側面がある。

 

優れた探偵小説を読むような。人間は答えを知りたがるものだ。

 

日常の暮らしでは知りえない深遠な世界を知ることができる。

 

チャールズ・ダーウィンの言葉、

 

「私は数学の偉大な導きを多少なりとも理解できるだけの勉強をしなかったことをとても後悔している 数学の能力を持つ人はあたかも第六感を持っているように見えるからだ」

 

を紹介。

 

ではその第六感で何ができる?

 

数学とはジグソーパズルのようなものと考えている。

 

一つ持ってきた。テーブルに広げて、、、あ、ゴッホのさっきの絵だ。

 

さあ、つなぎ始めよう。

 

小さなピースをつなぎはじめ、ガリレオの言葉を思い出そう。

 

でも完成図が入ってなかったら?

 

数学の研究をすることと似ている。

 

一人でやるのは楽しくない。友達もやってくれればうれしいだろ?

 

ピースを一つ一つ組み合わせていくと、小さな島ができる。

 

友達も別々の島を作り続ける。

 

これは数学の研究と似ている。数学には様々な分野がある。

 

数論、調和解析、幾何学。

 

こうやって組み立てていって、別々の島をつなぎ始めたら、、、さらに組み立てていくことができる。異なる分野のつながりを見つけることは重要。

 

数学に「分野」というものがあるのは、実は人間の認識不足による幻想ではないか?

 

(おお、大きく出ましたね)

 

数学は本当は一つのものかもしれない。

 

さて、ここでラングランズプログラムについての話をしよう。カナダの数学者、ロバート・ラングランズ(1936-)。

 

プリンストン高等研究所での写真が示される。今は名誉教授。あのアインシュタインが使っていた部屋を使っていた。アインシュタインは知っていても、ラングランズを知っている人はほとんどいない、なぜだろう、とよく冗談でいう。

 

ラングランズ・プログラムとは、数論や調和解析など、数学の異なる分野を統一しようとする試みだ。

 

数学は知識の寄せ集めではない。こんなことは学校では教わらない。

 

(おっとなんとなく吉田栄作さんのように見えてきたぞ。やっぱりイケメン)

 

 

まずは数論。数とはどういうもの?を調べる分野。

 

次は調和解析。音の分解の研究と思ってもいい。

 

クラシックの音楽をコンサートホールで聴くことを思おう。一つ一つの音、音符からなっている。それは数学的には音波としてとらえられる。三角関数で表される。

 

一つ一つは単なる音だが、重なり合って一つになると美しい楽曲になる。

 

複雑な関数などを細かな要素の重ね合わせで表そうとする分野だ。

 

次は幾何学。

 

学校で習うものを思い浮かべると思う。それはユークリッド幾何学。幾何学の一つの分野で、原論という本にまとめられている。平面についての研究。点や線、三角形など。

 

でもこれは2300年前の研究だ。

 

非ユークリッド幾何学というのもある。

 

形についての学問だ。バスケットボールを取り出して表面の三角形を示す。

 

またアインシュタインによって空間が曲がっていることを知った。

 

幾何学は様々な形を対象にしている。

 

ドーナツの表面なんかも。また食べ物で例えてしまったと(笑)。

 

ここで質問が。

 

THINKと書いてあるTシャツを着ている割と年配の男性。

 

分野をつなぐことができる、とわかっているんでしょうか?

 

と。

 

とてもいい質問だ、と先生。私がつなぎたいから、あるいはゲームのようにただ面白いからつなごうとしているのか?

 

そうではない。具体的な問題を解くのが問題。

 

ラングランズもある問題からこの考えに至った。

 

数論の問題を考えていたが、数論の分野で解けない、、、そこでこれを調和解析を結び付けた。

 

言語の翻訳のようなものかもしれない。

 

ラングランズ・プログラムはある分野で手に負えない難問を別の分野の言語に翻訳する。

 

突然、美しい答えを得ることもある。

 

例えば、フェルマーの最終定理、3以上の自然数nに対してx^n+y^n=z^nを満たす自然数x,y,zは存在しないというものがある。350年以上にわたって解けなかった。

 

これは異なる分野をつなげるという発想で解けた。

 

つながりが存在するということはわかっている。なぜそのつながりがあるのかがわからない。

 

ラングランズプログラムはそのつながりについての予想の集合体だ。この50年で相当の進歩があったが、どのようにつながるのか、まだ最終的な答えは明らかになっていない。

 

どうやってつなげるのか?

 

秘密の鍵を教えよう。

 

分野が共通して持っているもの。

 

それは対称性、Symmetryだ。

 

数学によって対称性は重要な概念。

 

数の数え方を思い出してみよう。数を見つける一番簡単な方法は数えることだ。

 

あ、イチゴみんな食べられちゃってる(笑)

 

もうひとつ方法はあった。糸を巻き付ける方法だ。

 

隠された方法ともいえる。

 

ある視点から見たら当たり前でも、別の視点では隠されていることもある。

 

分野ごとに対称性はわかりやすかったり隠されていることがある。

 

対称性が最も重要な概念だ。

 

誰かに、対称性と聞いて何を思い浮かべる?と聞くとみんな様々な例を挙げてくれる。

 

雪の結晶なんかが多い。次は蝶。人間の体を例に出す人もいる。

 

ここでレオナルド・ダ・ヴィンチのあの有名な人体の絵(ウィトルウィウス的人体図)を例に挙げる。なぜ対象だと感じる?

 

ペットボトルの水を2つ持ち出す。底が丸くてふたが白いもの、底が四角でふたが青いもの。ここでききたい。手を挙げて。

 

どちらが対称性が高い?まるいほうと思う人?たくさん。四角いほう?これは少ない。

 

ちゃんとした証明が必要だ。

 

対称性とは物体の形や位置を変えない動かし方、変換のこと。

 

またはある変換に対して不変である性質。

 

丸いボトルで形や位置が変わらないようにするには?軸を基準にしてどのように回転させても変わらない。

 

四角いボトルでは回したら90、180、270°の時だけ変わらない。

 

まとめると、

 

丸いボトルはあらゆる角度で変化しない。無限の対称性。

 

四角いボトルは4つの対称性しかない。

 

つまり丸いボトルのほうがより多くの対称性を持つ。

 

 

次のステップに進もう。

 

このことを抽象的な図形で表せないか?

 

丸いボトルはどんな図形として表せる?

 

円。と学生が答える。

 

正解。

 

円として表せる、それが数学だ。

 

ボトルの底が丸いから、それをなぞって円になったわけではないことに注意しよう。

 

この円は現実に実態があるものではない。頭の中にだけ存在する、抽象的なものだ。

 

同じように四角いボトルを見てみると、4つの点で表せる。四角形じゃない。

 

この図形をより深く理解できないか?

 

ボトルを30°回転させてみる。形は変わらない。さらに20°。最終的に50°の回転をしたことになる。つまり、回転は足し合わせることができる。円上のどの2点をとっても3点目が作れるということになる。これを合成と呼ぶ。

 

そこから群として捉えられる。

 

円の場合の合成は0°~360°の値になるが、これが隠されていた性質だ。もう一つのペットボトルを取り出す。底は丸い。

 

同じ対称性の群を持っている。底が丸いボトルは同じ対称性の群を共通に持っている。丸いテーブルでも、丸いグラスでも。

 

対称性の群が円になるものが丸い、ということになる。

 

対称性の群は他にもある。

 

入れ替えという変換をする。また食べ物の登場だ。

 

今度はオレンジだ。健康的な生活の秘訣は野菜や果物を食べること、今日は学生も多いからそのことを伝えたかったとまたジョーク。

 

いくつかあれば入れ替えの操作ができる。

 

あるものと他のものを入れ替える。黒板に書いたほうがわかりやすい。

 

三つの物体がある。

 

① ② ③

 

例えば①が②に、②は①に、③はそのまま。   

 

これが一つの入れ替え方。オレンジでもやってみる。

 

3つの場合は何通りある?

 

一つ目には3つの選択肢がある。二つ目には2つの、三つ目には選択肢ないので、6個だ。

 

N個の場合は?

 

n(n-1)(n-2)・・・1=n!、階乗だ。

 

物体の数よりも入れ替えの数のほうが多い。

 

立て続けに回転させることでボトルは合成できた。

 

では入れ替えは?

 

入れ替えも立て続けに行っても新しい入れ替え方ができる。

 

ここまで何を学んだかをまとめて今日の終わりにしたい。

 

数論・調和解析・幾何学が対称性という同じ性質を持っている。

 

今日は幾何学について回転などをさせてどのように対称性が現れるか見てみた。

 

数を数えるのに2種類あったように、対称性の現れ方は他にもある。

 

次回は数論の対称性についてみてみる。ガロアが登場する。

 

次は調和解析、そして次は物理。

 

対称性の理解がラングランズプログラムにつながっている。

 

※番組に協力されているのは

 

 小山伸也さんだそうです。

 

 

 

第二回目のメモはこちら:

 

 

第三回目はこちら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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