「人間の顔は食べづらい」(白井智之さん)を読んだ。クローン人間が食用になった世界でのミステリ。
この前、「屍人荘の殺人」を読んだ時もあまりの特殊状況でのミステリに驚いたけれど、この「人間の顔は食べづらい」も負けず劣らずの特殊状況。
あらすじは、
「ある病気が蔓延したために、食用の動物の肉が食べられなくなった世界。栄養を補うために食用クローン人間を育てることが合法化された!(こんな設定よく思いつくな)お客さんへは首を切り落とした体だけが届けられる。クローン施設で働く和志は首を切り落とす仕事をしていた。ある日、首なしで発送したはずのクローン人間から、生首が発見された!一体その真相は?」
というもの。途中でなんとなくそうかなー、と思ったけれど推理がどんどん覆って変わっていって、やっぱ違うかなー、と思ったらそうだった!章ごとに書き手が違うのは気をつけろ、といういつものやつ。これはなかなか面白かった。
文庫には書き下ろしの三島由紀夫ならぬ由島三紀夫(探偵役?)ノートが付いています。これもなかなか恐ろしい話。。。
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