ハロー・ワールド(藤井太洋さん)を読んだ。SwiftやGPSの問題、TwitterのSnowflakeやマストドンが出てくる短編集!確かに帯に書いてあるように革命小説だった!
藤井さんと言えば近未来のテクノロジーをふんだんに盛り込んだSFというイメージ(東京の子はまた違う)ですが、
これは現在あるテクノロジーのみですごく興味深い連作短編集にされたもの。
主人公は文椎泰洋(ふづいやすひろ)という何でも屋と自ら名乗る人物。
その泰洋さんが海外を舞台に、1人の人間が世界を変えるほどのことをするという可能性を見せてくれるもの。
GAFAMなんかも元はそうなんだろうけど結局お金儲けになって大企業になる、のが納得できない人にはファンタジーのようにお勧め。
XcodeとSwiftが出てきて驚くHello,World(これは本当にあの意味で使われている)
GPSのある問題をもとにした行先は特異点(シンギュラリティともかかっている)
バンコクのデモとドローンの問題を扱った五色革命、
ニュートンの言葉にある巨像の肩に乗って、
そして最後の革命小説というにふさわしいめぐみの雨が降る、
の5篇です。これは少しでも技術に興味がある人なら絶対にお勧め。
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