紅蓮館の殺人を読んだ。てんこ盛りの内容で、かつ「名探偵の証明」「名探偵に薔薇を」のような探偵であること、について悩む探偵が出てくる作品は好きです。
このお話、読んでなかったけど
講談社のブックドア不動産の間取り図は何のミステリ小説か?
というのを調べたときに館の見取り図だけは調べていたので早く読みたく、やっと三連休で読めた。面白かった!
あらすじは、
「山中に隠棲した文豪に会うため、高校の合宿を抜け出した田所と葛城。葛城は名家の出で、子供のころから大人の嘘にさらされ続け、嘘に敏感になりまたそれを推理で見抜くことができるようになった。しかし2人は突然の落雷による山火事に遭遇し、館へと逃げ込むことができた。同時に逃げ込んだ3人の中に、田所が憧れた(当時女高生)探偵、飛鳥井がいたが、当時の目の輝きが無くなっていた。
燃え広がる山火事。館も時間の問題で巻き込まれる。そんな中、吊り天井を使ったからくりで無残な人死にがでる。
葛城は殺人として推理をしようとするが、飛鳥井は事故だといい、逃げるための試みをするべきだという。
一体真相は?また刻一刻と迫る山火事から館に取り残された人々は助かるのか?」
というもの。
とにかくこれでもか、というくらいのいろんな要素をてんこ盛りで盛り込んでいて、息もつかせぬような展開(ネタバレになるので何もかかない)。
ただ、「名探偵の証明」「名探偵に薔薇を」のような探偵が自分の存在について悩む作品が好きなのですが、この本でも葛城と飛鳥井がそれぞれ悩む場面が出てきます。それがやはりよかった。
ミステリの賞の評価も高いのもうなずける面白い作品でした。
« 松屋でダブルチーズカチャトーラ定食(ご飯特盛)を食す。トマト+にんにく+ごろごろチキンでとても美味しい。 | トップページ | 神武天皇陵でお参り2020 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「君のクイズ」を読んだ。面白かった!クイズ番組の決勝戦、問題が一文字も読まれていないのに回答、正解した本庄。対戦相手だった三島はその謎を追っていく。競技クイズの話、プレイヤーの思考、そもそもクイズとは?のように深まっていき驚きの結末に。(2025.06.11)
- 三体0 球状閃電を読んだ。 面白かった。球電に両親を殺された陳はその正体の解明にのめり込む。数理モデルを作ってシミュレーション繰り返すとか膨大な条件を振って実験繰り返すとか身につまされることをしても分からない球電の意外な正体に驚く…量子力学の観測問題が出て来たり。(2025.06.10)
- 「ファラオの密室」を読んだ。めちゃくちゃ面白かった!エジプト神話と本格推理が混ざったトリックがすごい。死んでミイラにさらた神官は心臓に欠けがあり冥界の審判を受けられず、3日間地上に戻るが、そのころ先王のミイラが玄室から消える事件が発生。そのトリックとは…?(2025.05.20)
- 「数学がゲームを動かす! ゲームデザインから人工知能まで」を読んだ。面白い!パックマンのアルゴリズムやドラクエの計算式、ドンキーコングはベルレ法でジャンプ、カルマンフィルタ、遺伝的アルゴリズム、セガの線形代数本を書かれた方は理論物理出身など話題が豊富。(2025.05.13)
« 松屋でダブルチーズカチャトーラ定食(ご飯特盛)を食す。トマト+にんにく+ごろごろチキンでとても美味しい。 | トップページ | 神武天皇陵でお参り2020 »
コメント