Pythonの高周波系のライブラリ scikit-rfを使ってみる(その1) 何はともあれSパラメータを㏈表示する。とりあえずダイプレクサとトリプレクサでも。
PythonでSパラメータを表示したり、DeembedしたりTDRを実施したりできるライブラリがあります。
それがscikit-rf。
https://scikit-rf-web.readthedocs.io/
インストールはAnacondaを使っている人なら
https://scikit-rf-web.readthedocs.io/install.html
のように
conda install -c conda-forge scikit-rf
だけでOK。pipの場合は pip install scikit-rf。
importは
import skrf as rf
とする。
さて、このライブラリのデータセットはNetworkという名前になっていて、
rf.Network('タッチストーンのファイル名')
のような形で読み込める。
例題は、TDKのセラミック高周波部品を使わしてもらおう。表示が面白いものを、、、
じゃあダイプレクサとトリプレクサかな。3ポートと4ポート素子なので、touchstoneの拡張子は
.s3pと.s4pになる。
https://product.tdk.com/info/ja/products/rf/index.html
これを以下のように読み込む。
diplexer=rf.Network('DPX165850DT-8086A1.s3p')
triplexer=rf.Network('TPX255850MT-7013A3.s4p')
表示するときは、まずはSパラメータの㏈表示をするときはそれぞれ、
diplexer.plot_s_db()
triplexer.plot_s_db()
うーん、全部表示しているのでぐちゃぐちゃになる、、、
一部だけ表示したいときは?パラメータのmとnを使うとS11,S21などが指定できる。
0から始まるときに注意。S11=> m=0, n=0 とか。
diplexer.plot_s_db(m=0,n=0)
diplexer.plot_s_db(m=1,n=0)
diplexer.plot_s_db(m=2,n=0)
とすると、
同じくトリプレクサも
だいぶましになってきた。
ここで
rf.stylely()
を使うと、もうちょっといい感じで描いてくれる。※warningがでますが。
こんな感じ。
さっきのを使わなくても、matplotlib.pyplotで表示するのと同じようにグラフを修飾できる。
(続く)
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