Pythonの高周波系のライブラリ scikit-rfを使ってみる(その4) 評価ボード(EVB)に実装された素子の素の特性をDe-embedで求める。Qucsstudioで元データを作った。
さて次はDeembeddingだ。
まず、素の素子としては、TDKさんのLPFをWebからダウンロードしてきた。
import skrf as rf
import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np
rf.stylely()
LPF=rf.Network('DEA162690LT-5051B1.s2p')
LPF.plot_s_db()
とすると、
と表示できる。
では、これが評価ボードに乗った想定をQucsstudioで作ってみよう。回路は、マイクロストリップラインがボードにひかれていて、SMAコネクタ相当がLC回路になっているとする。こんな感じ。
この特性は、
LPF_with_EVB.plot_s_db()
とすると、
がたがたの特性に想定通りなっている。
EVBの左側のポート1の特性は
EVB_port1.plot_s_db()
のような感じ。
EVBの右側は、、、左側をひっくり返したものなので実はポートの付け替えで作れる。
EVB_port2=EVB_port1.copy()
EVB_port2.renumber([0,1],[1,0])
のような感じで。
ではDe-embedしてみよう。ものすごく簡単に**と.invを使って、
LPF_deembed=EVB_port1.inv**LPF_with_EVB**EVB_port2.inv
LPF_deembed.plot_s_db(show_legend=False)
とするだけ。
結果は、
元の波形が再現できた!
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