騙し絵の牙(塩田武士さん)を読んだ。大泉洋さんを主人公にあてがきし、映画版も今年公開。確かに大泉さんにしか思えない主人公で、いったい何に騙されているのかが最後までわからない。
前から気になっていったんですが、映画を観に行ったときに予告編が流れて、先に原作読んでおこうと買ってきた。
確かに大泉洋さんとしか顔が浮かばない主人公だ。
あらすじは「出版大手、薫風社でカルチャー誌 トリニティの編集長を務める速水(これが大泉さん)。彼は笑顔とユーモア、ウィットにとんだ会話(&ものまね)で周囲を魅了する。しかしこの本が売れない時代。ある夜、上司から廃刊の可能性をにおわされたことを機に組織に翻弄されていく。社内抗争、大物作家の大型連載、企業(パチンコ業界)とのタイアップ。速水は廃刊の危機を救えるのか?」
というもの。
だが、もうこのあらすじの時点で騙されていることがエピローグになって初めてわかる。この騙しは、ミステリ小説のトリック(叙述トリックとかいろいろ)と全く違う騙され方で、これは新鮮。騙されたというか、そうみんなが思い込んでいるだけで。
誰しもこういうところはあるだろう。面白かったです。
映画は登場人物の名前や、関係性を結構変えているみたいですが、
https://movies.shochiku.co.jp/damashienokiba/
また別の何かにだまされるのだろうか、、、見に行こう。
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