テスカトリポカ(佐藤究さん)を読んだ。ANK:a mirroring apeがめちゃくちゃ面白かったのでこれもすぐ読もうと思っていてタイミングを逸していたが、やはりこれも面白い!麻薬戦争・アステカの神・心臓移植と関係なさそうな話が繋がる。
ANK: a mirroring apeはめちゃくちゃ面白かった。でこのテスカトリポカが出たときも、あー読みたいなー、でも文庫版が出るまで待つか、、、とか呑気にしてたら直木賞獲られて、で買いに行っても全部売り切れ、、、今は平積みになってますが、タイミングを逃していた。
それでも何とか2021年中に読もうとおもってようやく間に合った。やっぱり面白い!
舞台は麻薬戦争が勃発して治安が極めて悪く、腐敗と暴力に満ちたメキシコから始まる。
あるメキシコ人女性が日本で暴力団の男と結婚して生まれ、育児放棄をされているもののものすごい身体能力を持つコシモ、
そしてその麻薬戦争のカルテルの幹部で、敵対するカルテルから兄弟・家族を殺されたバルミロ、
そのバルミロが祖母から教えを受けたアステカの神々(今の基準で言うと完全に邪教になってしまう、、、いけにえや人の皮を剥ぐとか、、、)、
そして高い技術で心臓移植を行う天才外科医でありながら、ある事情で警察に追われジャカルタで肝臓移植コーディネータをしている末永、
一体これらの人物たちが何のかかわりが出るのか全く予想もできないですが、三題噺のように物語が動いていく。
暴力や人体破壊描写も多いのですが、それよりアステカの神々についての描写が恐ろしさを増す。
そして最後は救いがあった、、、と思いたいストーリーです。
暴力的な描写が絶対ダメな人以外にはお勧めです。まあそんなこと言わなくても直木賞作品なんで読んでる人はもう多いでしょうけど。
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