Visual C# (C_sharp)の数学ライブラリ Math.NET Numericsを使う(5) 常微分方程式の数値解法、4段4次のルンゲクッタ法がRungeKutta.FourthOrderの一文でできる。ローレンツ方程式を例としてやってみる。
C#のMath.NET Numericsを使った数値解析シリーズも5回目。さて今回は常微分方程式の数値解法。2次と4次のルンゲクッタ法とアダムスバッシュフォース法が使える。
まずは最初にusing MathNet.Numerics.OdeSolvers;はつけておく。で基本、RungeKutta.FourthOrderの1文で計算できる。Vector
例題はまあLorenz方程式がいいでしょう。
\begin{align} &\frac{dx}{dt} = \sigma (y - x) \\\ &\frac{dy}{dt} = -xz + rx -y \\\ &\frac{dz}{dt} = xy - bz \\\ \end{align}
プログラムはこんな感じで、
結果はこちら:
ソースコードの詳細はこちら:
using System;
using System.Windows.Forms;
using System.Windows.Forms.DataVisualization.Charting;
using MathNet.Numerics;
using MathNet.Numerics.LinearAlgebra;
using MathNet.Numerics.OdeSolvers;
using Series = System.Windows.Forms.DataVisualization.Charting.Series;
namespace RungeKuttaTest01
{
public partial class Form1 : Form
{
public Form1()
{
InitializeComponent();
chart1.Series.Clear();
chart1.Titles.Clear();
chart1.Legends.Clear();
chart1.ChartAreas.Clear();
}
private void button1_Click(object sender, EventArgs e)
{
Title title = new Title("Lorenz Equation", Docking.Top);
chart1.Titles.Add(title);
Legend legend = new Legend();
chart1.Legends.Add(legend);
Series series1 = new Series();
series1.ChartType = SeriesChartType.Line;
series1.BorderWidth = 1;
series1.LegendText = "Y";
chart1.Series.Add(series1);
Series series2 = new Series();
series2.ChartType = SeriesChartType.Line;
series2.BorderWidth = 1;
series2.LegendText = "Z";
chart1.Series.Add(series2);
chart1.ChartAreas.Add("");
Axis axisX = new Axis();
axisX.Title = "X";
axisX.Minimum = -20;
axisX.Maximum = 25;
axisX.Interval = 5;
chart1.ChartAreas[0].AxisX = axisX;
Axis axisY = new Axis();
axisY.Title = "Y,Z";
axisY.Minimum = -30;
axisY.Maximum = 60;
axisY.Interval = 10;
chart1.ChartAreas[0].AxisY = axisY;
double dt = 0.01;
double tmax = 200.0;
int n = Convert.ToInt32(tmax / dt);
var t = Generate.LinearSpaced(n, 0.0, tmax);
var x0 = Vector.Build.DenseOfArray(new double[] { 1.0, 1.0, 1.0 });
var x = RungeKutta.FourthOrder(x0, 0, tmax, n, Func);
for (int i = 0; i < n; i++)
{
series1.Points.AddXY(x[i][0], x[i][1]);
series2.Points.AddXY(x[i][0], x[i][2]);
}
}
public static Vector Func(double t, Vector x)
{
double s = 10.0, r = 28.0, b = 8.0/3.0;
double x_dot = s * (x[1] - x[0]);
double y_dot = r * x[0] - x[1] - x[0] * x[2];
double z_dot = x[0] * x[1] - b * x[2];
return Vector.Build.DenseOfArray(new double[] { x_dot, y_dot, z_dot });
}
}
}
過去のもの:
Visual C# (C_sharp)の数学ライブラリ Math.NET Numericsを使う(1) 複素行列を定義して一次方程式や逆行列、行列式などを計算する。
Visual C# (C_sharp)の数学ライブラリ Math.NET Numericsを使う(2) 補間を行う(Interpolate) リニア、3次スプライン、有理関数などいろいろ使える。
Visual C# (C_sharp)の数学ライブラリ Math.NET Numericsを使う(4) 多項式フィッティングをして、Array.ConvertAllで一括でフィッティングデータを得る。
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