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2023年4月15日 (土)

ループ・オブ・ザ・コードを読んだ。良かった…過去に<抹消>された国で子供たちが同時多発的に奇妙な態勢の発作を起こす。同じころ<抹消>の原因になった悲劇も再び…スケールが大きい近未来SFハードボイルドミステリで虐殺器官やジェノサイドが好きな人はぜひ。

とても評判がいい本だというのは知っていたがなかなか読む機会がなく、ようやく読めた。面白かった!

スケールがとんでもなくでかい!ジャンルとしては近未来SFハードボイルドミステリといった感じだが、コロナ禍とウクライナ、台湾の状況を知った我々にはもう現在進行中の出来事にも思える。

20230412-161647

あらすじは

疫病禍を経験した未来。WEO(世界生存機関)に所属するアルフォンソは、20年前に歴史の一切が〈抹消〉された、かつての独裁国家〈イグノラビムス〉へと派遣される。
いまや多数の欧米企業が参入し、「再生のテーマパーク」とも揶揄される彼の国で、児童200名以上が原因不明の発作に見舞われる奇病を発症、その現地調査を命じられたのだった。
サウダージという言葉に背を向け続けてきた者として、民族のアイデンティティが消去された〈イグノラビムス〉に居心地の良さを覚えはじめるアルフォンソ。しかし、時を同じくして、非常事態が発生。〈抹消〉の元凶となった生物兵器が何者かによって強奪されたのだ。
そして、「悲劇」の再来を恐れたWEO事務総長から、密命を言い渡される……。国家機関単位の任務を、たった数人で遂行することになったアルフォンソたちが辿り着く、衝撃の真実とは、一体。

一体子供たちの奇病の原因はなんなのか?という謎解きと、それと並行してテロリストに強奪された生物兵器の探索というハードボイルドな局面と、そしてなによりアルフォンソの過去の呪縛からの再生など様々なストーリーが絡み合い、そして意外な犯人やその結末。

さらにタイトルの意味がわかるところではジーンとくる。

帯にも書いてありますが「虐殺器官」が思い出された。あと「ジェノサイド」(これはここ10年で読んだ中で一番面白かった)なども。これらが好きな方にはお勧めです。

 

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