Pythonでマイクロストリップパッチアンテナの設計ツールを作る(4) アンテナ効率(efficiency)を計算する。放射Q(Qr)、誘電体Q(Qd)、導体Q(Qc)から計算できるが今回は”小型・平面アンテナ(電気情報通信学会)"の式を基にした。
前回まででパッチアンテナのサイズ決定、入力インピーダンス、指向性の計算ができるようになった。
Pythonでマイクロストリップパッチアンテナの設計ツールを作る(3) 指向性(Directivity)をSciPyの二重積分(dblquad)を使って計算する。
今回は効率(efficiency)。効率と指向性を掛けたものがアンテナ利得(ゲイン)なので、これでだいたい簡易的な計算ツールはそろうことになる。
今まで参考にしていた本は
”C.A.BalanisのAntenna Theory: Analysis and Design ”
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なのだが、これが何故か効率計算するとおかしな値が出る…
なので今回利用するのは
”小型・平面アンテナ(電気情報通信学会)”
アマゾンリンク:https://amzn.to/4fl1fnt
に掲載されていた式を使う。
import numpy as np
def efficiency(W, L, er, h, f0, tanD, sigma):
"""
矩形マイクロストリップパッチアンテナの効率(efficiency)を計算する。
W:パッチ幅[mm]、L:パッチ長さ[mm]、er:基板比誘電率、h:基板厚み[mm]、f0:共振周波数[GHz]
tanD:基板のtanδ、sigma:パッチ導体の導電率[S/m]
戻り値:アンテナ効率[%]
"""
u0=4.0 * np.pi * 1.0E-7
e0=8.85418782E-12
f0 *= 1.0E9
W *= 1.0E-3
L *= 1.0E-3
h *= 1.0E-3
lambda0 = 1 /(f0 * np.sqrt(e0 * u0))
#放射Qの近似式
if er > 2:
Qr = 3 * er * lambda0 / (8 * h)
else:
Qr = (np.pi * np.pi * np.sqrt(er) / (4 * np.pi * np.pi - 16 * np.sqrt(er))) * (lambda0 / h)
#導体Q
ds=np.sqrt(2 / (2 * np.pi*f0 * u0 * sigma))
Qc = h / ds
#誘電体Q
Qd = 1 / tanD
#無負荷Q
Qt = 1 / (1 / Qc + 1 / Qd + 1 / Qr)
eta =(Qt / Qr) * 100
return eta
|
これを
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