数理科学2025年1月号 原子核・ハドロン物理学の探究 “強い力”がもたらす物理の世界を買ってきた。QCDの歴史からカイラル量子異常、カラー閉じ込め、エキゾチックハドロン、中性子星など多くの話題が載ってます。格子QCDで核力計算できるのとElectron-Ion Colliderが面白かった。
学生時代、実はQCDを研究したかったが最終的に物性理論になったということでQCDにはいつも興味がある。
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内容と一言感想。
・クォークから中性子星へ 初田哲男
南部陽一郎さんはやっぱりすごい。
・原子核の発見から現代物理へ ~ 湯川理論,素粒子,物性,宇宙への拡がり ~ 福嶋健二
QCDの歴史と、カイラル量子異常、磁気ヘリシティについてわかりやすく書かれてます。
・量子色力学~ 強い相互作用,カラー閉じ込め,カイラル対称性の自発的破れ ~日高義将
漸近的自由性やカラー閉じ込め、エキゾチックハドロンの解説でこれもわかりやすい。
・核力研究~ 量子色力学に基づくハドロン間力の導出に向けて ~ 土井琢身
格子QCDで核力が計算できるようになっているのか!(京や富岳を使って)
・エキゾチックハドロン研究の数理 兵藤哲雄
エキゾチックハドロン、名前は聞くけど詳しく知らなかったので面白かった。
・原子核での魔法数 ~ その始まりからエキゾチック核研究の最前線へ ~吉田賢市
エキゾチック原子核にも魔法数があるのか!
・原子核・ハドロン研究と中性子星 橘 基
中性子星ともQCDが深く関わるのは面白い。カラー超伝導も。
・宇宙初期のビッグバンとクォーク・グルーオン・プラズマ 野中千穂
QGPってもう実験で確認されていたのは知らなかった。
・核子構造研究の最前線 ~ 高エネルギー電子‒核子(電子‒原子核)反応の未来 ~ 八田佳孝
EIC、期待したいな。特に核子の質量の起源や、スピン危機
コラム
・量子コンピュータと原子核構造 吉田聡太
なるほど核子系を量子コンピュータで計算する話があるのか。
・ランダム行列と原子核 萩野浩一
SYK模型とも関連するのか。
・カラー超伝導 飯田 圭
上でも出てきたカラー超伝導についてより詳しい解説。・格子ゲージ理論の最前線 伊藤悦子
2カラーQCDは全く知らなかった。
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