書籍・雑誌

2019年12月 1日 (日)

高校事変IV(松岡圭祐さん)を読んだ。早くも4作目でもしかしたらそろそろ完了と思っていたら、全く逆の新展開に。

今回は韓国系半グレ集団との闘い。一作目の類似環境で、一作目で使った手が全て使えないとき、一体どうするのか?というお話。

今回は結衣の弟が出てきますが、スキー場に向かうバスが事故を起こし、生きのこった弟はバスの運転手を射殺したのち、自殺したとした思えない状況になっている。果たして結衣は弟の死の謎を解くことができるのか?も主眼(といってもこれはかなり早い段階で真相がわかる)。

で最初にも書いた半グレとの闘いですが、京都アニメーションでの痛ましい事件も取り入れられるという松岡さんらしい時事ネタが多い。

今回は十代の若者も遠慮なく殺しまくる、、、もう1作目から100人は余裕で殺してるよね、、、

そして最後。1作目からの真相が判明し、新展開に。

この2人は闘いあうのか、それとも、、、

続きが気になる。。。

20191201-173849

2019年11月25日 (月)

犯罪小説集(吉田修一さん)を読んだ。映画「楽園」原作。重い、、、本来なら犯罪を犯す必要のなかった人々がなにか歯車が狂って起こしてしまう悲劇。6本の短編集です。

 

カバーは映画楽園の広告ですが、

20191124-170433

それを取ると通常の表紙になります。

20191124-170521

映画は青田Y字路と万屋善次郎をミックスしたお話ということでした。

どれもすごく重くて救いがない、、、が人間の愚かさというか哀しさが描かれており引き込まれる。

青田Y字路は「あるY字路で1人の少女が行方不明になった。犯人も分からず10年、、、直前まで一緒にいた友達の紡は罪悪感を抱えたままだった。当初から疑われていた無職の豪士だったが、彼が犯人なのか?疑心暗鬼になった関係者たちの行動が起こす悲劇、、、」

とあらすじ。万屋善次郎は、うって変わって高齢の人ばかりが住む集落に1人、その中では若い善次郎が越してくる。最初はうまく行っていた村の関係だったが、お互いがいい方向に進めようとして歯車が狂い始める、、、

というもの。あと、あの製紙会社の御曹司のギャンブル狂いを下敷きにした話など、どれもこんなはずではなかったのに、という重いお話でした。でもお勧め。

 

 

 

2019年11月11日 (月)

暗くて静かでロックな娘(平山夢明さん)を読んだ。ものすごく嫌なシチュエーションと結末なのに文章の力で読み続けてしまう、、、

平山さんは本当に嫌な話を書くなあ。。。(褒め言葉ですよ、念のため)

表題作は、目と耳が不自由な美女と何の取柄もない男の純愛を描くが、結末が読んでてつらい、、、(というかほとんどの話がそんな感じ)

過去に人身事故を起こした男の話、悪口漫才が特に嫌な結末。幼児虐待のあの事件を思わせる(というかもう全く同じでは、、、予期していたのか、、、)お話とかも、、、

ただ救いのある話もあって(どれかはかかない)、そこはちょっとだけほっとする。

まあ体調がいいときに読んだ方がいい短編集でした。

20191014-195539

2019年11月10日 (日)

恋のゴンドラ(東野圭吾さん)を読んだ。心臓に悪いイヤミスならぬニアミス(という特別編も入っている)というかすでに衝突か、、、しかし世界が狭すぎる、、、

本当に世界が狭すぎるお話、、、まあ同じスノボが趣味で同じスキー場に行く年頃の男女はほとんど重なるということなのかもしれないが。

8話からなる短編集ですが、最初の2話の初めの方を読んだ時、ああ、独立したお話?と思ったら全然違って、全部つながっている(しかも最初に書いたように世界が狭すぎるほど登場人物がみんな関わっている)。

1話目のあらすじは、

「都内で働く広太は、合コンで知り合った桃美とスノボ旅行へ。ところがゴンドラに同乗してきた女性グループの1人は同棲中の婚約者だった。ゴーグルとマスクで顔を隠し、果たして山頂までバレずに済むのか、、、」という心臓に悪いお話から始まる、ゲレンデを舞台にした愛憎劇です。実は本当に誰にも感情移入できなかったという、、、でも面白いのは面白いですよ。

20191110-180844

 

 

2019年11月 4日 (月)

「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」(歌野晶午さん)を読んだ。江戸川乱歩の作品を現代(よりちょっと先)のテクノロジで新たにしたもの、、、だが歌野さんらしく本当にイヤーな結末ばかり(褒め言葉)

今一番好きな作家さん、歌野さんが江戸川乱歩の作品を題材にテクノロジーが発達した近未来を舞台に書いた短編集。

こういうのは、岡嶋二人さんとか当時最新鋭のテクノロジーで書くとあっと言う間に古くなりますが、これは

結末の嫌な感じが時代関係なく嫌だろうという、、、

一番衝撃の結末は冒頭の、「椅子?人間!」でした。心臓に悪い、、、

あと挿絵がスマホになった「スマホと旅する男」、表題作の「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」はもう少し先の技術を使ったものだがすぐにできるようになりそう、、、

その他、「お勢登場」を読んだ男、「赤い部屋はいかにリフォームされたか?」、「陰獣幻戯」、「人でなしの恋からはじまる物語」の全7話。

どれもすごい結末のお話でお勧めです。人が死ぬ小説に抵抗がなければ、、、

20191104-162705

 

2019年11月 3日 (日)

影踏み(横山秀夫さん)を読んだ。山崎まさよしさん主演で映画化されて公開前に読んどこうと。

映画化に合わせ、文庫のカバーが映画バージョンになっていた。外すと通常の表紙になる。

20191102-195724 20191102-195750

これ映画化するの結構大変じゃないかな、、、大事件が起こるというより淡々と心に訴えるような連作短編集なので。

しかもそれぞれがいろんなジャンルのミステリになってる。

あらすじは、「双子の弟を母親に焼き殺され、法律を学ぶ学生だった真鍋修一は犯罪者、忍び込みのプロになる。ある夜に忍び込んだ稲村家で女は夫に火を放とうとしていることを感じ取った真鍋は、止めようとして直後に逮捕されてしまう。二年後に刑務所を出所した真壁は、その間に夫が殺されていないか調べ始める。その真相は、、、(消息)」

ここであれ?これで終わりかと思ったらその次の刻印で解決される、とか連作ならではのお話。

意外な犯人もの?の業火や、○○トリックに近い行方とか、しみじみといいお話の使徒などジャンルの違う作品で、探偵や警察ではなく犯罪者が解決するというのが興味深いお話でした。

映画化どうやってるのか観てみたい。

 

2019年10月24日 (木)

夜行(文庫版。森見登美彦さん)を読んだ。熱帯では一冊の本での不思議でしたが、これは連作銅版画での不思議?というかホラー?ファンタジー?

本当に不思議でぞっとするけれど続きが気になってしょうがないお話でした。あらすじは、「十年前、同じ英会話スクールに通っていた六人は鞍馬の火祭を見物に出かけ、、、その際に長谷川さんが姿を消す。

それから十年。また火祭に集まった五人はそれぞれの十年に起きた不思議な旅先でのお話を次々と語りだす。尾道、奥飛騨、津軽、天龍峠。全員が岸田道生という銅版画作家の連作、夜行を目にしていた。一体、長谷川さんに何が起きたのか、、、そして十年後、また、、、」

というお話。

とにかく、それぞれのお話が最後まで語られなくてぞっとする。それが次々やってきてそして最後の真相(というか、本当に真相なのかも?)で本当に不思議な気分になる。

感想がものすごく描きにくいお話ですが、この感覚は同じ森見さんの熱帯と同じ。森見さんにしか書けない作品と思います。

20191022-145127

 

 

2019年10月23日 (水)

Ank: a mirroring ape (佐藤究さん)を読んだ。これはすごい、、、間違いなく今年読んだ中でベスト1。近未来の京都で、ゾンビとしか思えない市民の殺し合い、京都暴動が起きるSFホラー。

私のオールタイムベストな作品の一つが高野和明さんの「ジェノサイド」なのですが、このAnkもそれに匹敵する衝撃を受けた。

20191021-173324

 

あらすじは

「先進的なカウンセリングAIを開発し、大富豪となったシンガポール人、ダニエル・キュイはある日突然引退する。そのころ、チンパンジーの研究者である鈴木望は、ミラリング・エイプという論文を公開するが、誰からも反響はなかった。ただ一人、ダニエル・キュイを除いては。

一方、サイエンスライターであるケイティ・メレンデスはダニエルの後を追い、その過程で鈴木望にインタビューする。望はダニエルからの莫大な資金援助をうけ、亀岡に巨大なチンパンジー研究施設、KMWPを建設、センター長になり、世界中から超一流の研究者を呼ぶ。

そんな中、KMWPでは南スーダン共和国のジェバから負傷して声も出せないチンパンジーを引き取る。そのチンパンジーのある能力に気付いた望は、アンクと名付けて実験を続けるが、、、

そして、、、

2026年、京都で大暴動が起きる。京都暴動。人種国籍を超えて目の前の他人を襲う人々、、、次々と人が殺され、殺していく。

一体原因は何なのか?アンクの能力とは、、、

というもの。このあらすじだけでも面白そうですが、実際読むと色んな情報がちりばめられていてさらに面白い。

知っておいた方がいい予備知識は、、、

京都大学 霊長類研究所。

https://www.pri.kyoto-u.ac.jp/index-j.html

今西錦司さんに始める霊長類研究。

https://langint.pri.kyoto-u.ac.jp/ai/ja/publication/TetsuroMatsuzawa/080723_1.html

2001年宇宙の旅

 

ある反復遺伝子。

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/166842/1/apk04000_036.pdf

ワオキツネザルが出すある種の鳴き声

http://anthro.zool.kyoto-u.ac.jp/evo_anth/evo_anth/symp9907/oda.html

 

知らなくても説明が詳しいですが、知っているとより楽しめるかと。とにかくお勧めです。

今野敏さんも解説で激賞してます。

 

2019年10月16日 (水)

深泥丘奇談・続々(綾辻行人さん)を読んだ。京都?を舞台にした夢なのか現実なのか妖しなのか、それとも、、、わからなくなる不思議な話。

これは本当に不思議な短編集で、ホラーなのかファンタジーなのか精神を病んだ男の物語なのか、夢なのかギャグ!なのかなんだかわからない、それが魅力的なお話。

タマミフル、はタミフルじゃないけどこれはひどい、、、と思ってたら次の忘却と追憶で一体この主人公は何にとらわれてるんだ、、、と思ってたら次の減らない謎で脱力、、、

などなどいろんな話が。特にタイトル落ちの猫密室とか面白い。

不思議な感覚に浸りたい方はぜひ。

20191013-193716

2019年10月 7日 (月)

「犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー 探偵AI2」(早坂吝さん)を読んだ。まさかトロッコ問題とミステリが関係するとは、、、

これ、かわいい少女探偵AIもの、、、ではなくて結構えぐいお話です。人がバンバン死ぬし。

あらすじは「前作で人工知能探偵、相以に大敗を喫した人工知能犯人 以相。復讐に燃える彼女は、人間の知能を増幅させる(インテリジェンス・アンプリファー)ことで完璧な共犯者を作り、挑戦状をたたきつけた。ゴムボートで韓国から漂流した死体、密室で殺された漁業長、総理官邸内で起きた殺人事件。連鎖する複数の殺人事件には関連があるのか?そしてそれは以相の仕掛けたものなのか?」

というもの。人工知能のトロッコ問題とも関連するトリックでこれは斬新。しかも最初の方にミスリードするような文が散らばってたり、、、

このシリーズ、ミステリとしてもとても面白いです。

20191006-163154

 

より以前の記事一覧

最近のコメント

2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
フォト
無料ブログはココログ